世界の終わりとシュールギャグ……悲しいときは「オンノジ」を思い出そう——「オンノジ」(施川ユウキ)

「最近のオススメは?」と100人に聞かれて、100人にとはいわないまでも、80人か90人くらいには自信を持って薦められる作品というのがある。もちろんそれは素晴らしい作品だ。だけど、じゃあ、あくまで個人的に、自分が墓場まで持っていきたい作品は何かと聞かれたら、案外そういう作品じゃなかったりすることがある。

»続きを読む

「おっかない人」がくれるもの——「アリスと蔵六」(今井哲也)

僕らはときどき「おっかない人」のことを懐かしく思い出すことがある。頑固オヤジや学校の先生、トラディショナルなヤクザの親分……。実際に知っている人かどうかとは無関係に、おっかない人は、どこか僕らを懐かしい気持ちにさせる。

»続きを読む

悲劇の上を走る、軽やかな喜劇——「あるみちゃんの学習帳」(金田一蓮十郎)

金田一蓮十郎作品は、一言でいうとメドローアだ。

メドローアは、「DRAGON QUEST ダイの大冒険」(原作:三条陸/漫画:稲田浩司/監修:堀井雄二)に出てきたオリジナル魔法で、火の魔法・メラと氷の魔法・ヒャドをぶつけることで、とんでもない威力がどうたらこうたらという少年誌らしいハッタリとワクワク感のある呪文だ。ベクトルの違う2つを掛け合わせるこの呪文は「センスがない奴は一生できない」と説明されている。

»続きを読む

“男の妊娠”はフィクションか、それとも現実か?——「ヒヤマケンタロウの妊娠」(坂井恵理)


「ヒヤマケンタロウの妊娠」(坂井恵理)
社会ドラマ:★★★★☆
ハートフル:★★★★☆
SF性:★★☆☆☆

»続きを読む

どこへ辿り着くかわからないジェットコースター感! 古典的にして奇手の少年誌ラブコメ——「となりの山田さん」(古閑裕一郎)


「となりの山田さん」(古閑裕一郎)
古典ラブコメ感:★★★★☆
エロハプニング発生度:★★★★½
先の読めなさ:★★★★½

»続きを読む