東京という限界集落を生きる彼女たち——『東京タラレバ娘』(東村アキコ)

いわゆる女性マンガにおいて、独身アラサー/アラフォーというテーマはここ数年(といってももう5年以上の単位で)定番のひとつになっている。シリアスに現実を描き出そうとするものもあれば、コメディとして描くものもあるし、その年齢層向けに少女マンガ的な夢を与え直そうとするアプローチもある。作家でいえば、西炯子がいて、渡辺ペコがいて、今ど真ん中にはたぶん鳥飼茜がいる。鴨居まさねや入江喜和も大きな枠組みでは周辺にいる。

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都合のいいおとぎ話としてのアラサー・アラフォー女子マンガは毒なのか、薬なのか——『姉の結婚』と独身女子マンガたち

もう1か月ほど前になるけれど、西炯子先生の『姉の結婚』の8巻が発売され、完結を迎えましたね。(このサイトを見ているような人には今さら説明するまでもないとは思いますが)西先生は『娚の一生』以降、結果的にアラサー・アラフォーの恋愛の旗手という感じで呼ばれるようになっております。

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