市橋ミツカを日本のマリリン・モンローに認定したい――「蜜ノ味」(元町夏央)

悪女モノだと聞いて読み始めた。「蜜ノ味」(元町夏央)は、市橋ミツカという女性の中学時代から結婚までを、さまざまな男たちの視点から切り取った連作作品だ。そこで描かれるミツカは、たしかに奔放だし、セルフィッシュであることに悪びれないから、「周りをメチャクチャにしないと生きられないのは病気だよ」と登場人物の一人、喜多ユウキくんにも指摘されちゃう。でもね、ある意味ユウキくんは間違ってると思うんだよな。

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