「彼女のひとりぐらし」(玉置勉強)
ズボラ感:
女子力:
楽園感:
萌えにもいろいろあるけれど、いわば“ズボラ萌え”とでもいう感覚を教えてくれるのが本作。タイトルにあるように、20代半ばで独身、恋人なしという女性のひとり暮らしを淡々と描いたショート集だ。女子のひとり暮らしといっても、きれいな部屋にオシャレな部屋着……みたいな話じゃない。どてらや腹巻き姿全開の、ズボラ感たっぷりの生活を描いている。
女性のひとり暮らしというのがどういうものなのか、残念ながら僕は知らないので、本作で描かれる生活がリアルかどうかは判断しかねるのだが、男やもめのひとり暮らしを長く続けてきた身からすると、これが妙に萌える。この自分の生活に近い感じが、共感でき、安心を感じさせてくれる。“ステキ女子”じゃないからこその萌えだ。くわえて、普段は絶対見せないだろう部分を覗いている感じが、もにょっとエロいんだよなぁ。
【ここにも注目!】
3巻帯には“超おひとりさまストーリー”というフレーズが入っているが、26歳女性が主人公の本作は、アラサーなどのおひとり様のように、結婚や将来設計に対する具体的な不安感は極めて薄い。恋人もいない生活に寂しさを感じることはあっても、モラトリアム的な気楽さが漂っているその生活は、どこかほどよい楽園感を味わわせてくれる。
(本作は全3巻完結です)
記事:ネルヤ編集部
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