「僕のおとうさん」(アキヤマ香)
家族ドラマ要素:
思春期要素:
恋愛要素:
性格が良くてさわやかで、まじめなイケメンということで、いまや「君に届け」(椎名軽穂)の風早くんは少女マンガ界の頂点に君臨する人気男子といっていい。「そんな風早くんが成長して親世代になったら」……といった風情なのが「僕のおとうさん」に登場する父・南清志郞だ。早くに妻を亡くし、男手ひとつで息子を育てた40代。人が良くて、料理上手で、息子大好きなよき父であり、職場では生徒思いのよき教師という完璧ぶり。
本作では、そんな清志郞の高校生の息子・光太郎が近所の花屋のお姉さんに恋するところから始まる。30歳のそのお姉さんは、実は父の元教え子。そして、高校時代から密かに清志郞に憧れていたのだ。父が嫌いなわけではないけれど、ライバル心もあり、素直になれない光太郎の、思春期真っ盛りのたどたどしい恋心のかわいさや、大人の女性らしさと、年上の教師に憧れる少女っぽさが同居する花屋の真矢のかわいさ。そして、その2人をなんだかんだと振り回す天然ジゴロ系の父・清志郞が織りなす、3世代に渡る微妙な三角関係と、家族をめぐる心の動きが、ジワッと染みる作品だ。
【ここにも注目!】
父・清志郞のちょっと枯れたパーフェクトぶりもいいけれど、生意気盛りの息子・光太郎のかわいらしさもグッとくるポイント。光太郎もやっぱりこれ、もう何年かたったらいい男になるんだろうなぁ。
(このレビューは第1巻時点のものです)
記事:ネルヤ編集部
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◆連載作品紹介◆月刊YOU(「僕のおとうさん」)
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