ウェディングドレスからふんどしまで語り尽くすファッションエッセイ――「裸で外には出られない」(ヤマシタトモコ)



「裸で外には出られない」(ヤマシタトモコ)
笑える度:★★★★☆
ズボラ度(推定):★★★☆☆
えー、女の人ってそうなの度:★★★★★

女性誌でファッションエッセイといったら、もうこれは男性読者は入り込めない領域だ、普通は。出てくる単語はわからないし、おしゃれすぎてついていけないし、もちろん共感できないし……。

が、本書は面白い。やたらめったら面白い。オシャレに苦手意識を持ちつつ、かといって本当に服に対して何も考えていないわけではないというスタンスが絶妙なのだ。「サルエル」とか「バロックパール」とか、出てくる用語はもちろん僕にはわからないのだが、そういうのと無関係に、「女の人の生活ってめんどくさいな」という日常エッセイとして楽しめてしまう。そして、読み終えて「これでズボラなほうだとしたら、女の人ヤバいで……!」と空想の丸ノ内OLに敬礼するのだ。

【ここにも注目!】
めんどくささ、悩ましさとしてのファッションが話題の中心だが、一方で理想の男女、萌えファッションなども満載。「俺の松たか子」はたまらんわー。

(本作は1巻完結です)

記事:ネルヤ編集部

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裸で外には出られない| マーガレットコミックス|BOOKNAVI|集英社

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