「私の世界を構成する塵のような何か。」(天野しゅにんた)
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誰かを好きになるというのは、恐ろしいことだ。ある程度の年齢になると恋愛やらお付き合いやらが気持ち的にカジュアルになっていくけれど、誰かを好きになるというのは、本質的に拒絶される恐怖や、自分のなかの生々しい欲望と向き合うことでもある。
7人の女子大生が織りなす百合恋愛物語である本作は、かわいい女の子たちのふわっとした日常を描く一方で、そういう恋の恐ろしさを思い出させてくれる。男女の話なら「ウジウジしてないで行動しろよ!」とじれったく思う行動も、百合となると「拒絶される恐怖」が生々しく感じられる。だけど、恋に落ちれば「それでも好きなのだ」というしかない。そういう痛々しく美しい、蛮勇のような気持ちを味わわせてくれる。
【ここにも注目!】
女子大生という年齢設定もあり、本作は肉体関係にもしっかり踏み込み、心と体、両面の問題に切り込んでいる。ちなみに、男性との関係も一部描かれる部分があるので、「なんであろうと男が出てくる百合はイヤだ!!」という人は注意。
(このレビューは第1巻時点のものです)
記事:ネルヤ編集部
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