いつでも会いに行ける、楽園のようなゆるゆる探偵コメディ――「はなたん-華咲探偵事務所-」(渡辺航)



「はなたん-華咲探偵事務所-」(渡辺航)
奇想天外度:★★★★☆
中毒性:★★★★☆
楽園感:★★★★★

永遠を約束してくれるマンガというのがある。話が完結しても、ページを開けばいつでもその世界やキャラクターに会えて、今もどこかで物語の続きを生きていそうな物語だ。「ドラえもん」や「うる星やつら」、連載中の作品であれば「こち亀」なんかもそうだろう。

「ゴーゴー・こちら私立華咲探偵事務所。」を改題、新録作品を加えて再刊行した「はなたん-華咲探偵事務所-」はそんな作品だ。探偵事務所の局長である、いい加減でパワフルな華咲サヤと、ドジで愛すべき新人探偵・小金田一耕太郎らのハチャメチャな日常を描いている。ハッキリいって内容は割と何でもありだから、探偵モノだと思って読むと拍子抜けするだろう。何しろいきなり本編で宇宙SF編みたいなスピンオフが始まるくらいだ。おおらかだ。だけど、それがたまらなく心地いい。ハチャメチャだからこそ、何があっても、どんなに時間が経っても、きっとサヤや耕太郎は永遠に変わらないと思わせてくれる。居心地のいい、楽園みたいな物語だ。

【ここにも注目!】
本作のみどころのひとつは、耕太郎とサヤ、そして天然ヒロイン・しおりの恋の行方。……なんだけれど、それ以上にですね、サヤさんが作中太ったときがたまらんというか、ぽっちゃり最高というか、や、もうこれぽっちゃりのままでいいんじゃねえかっていうか、ぽっちゃり最高ぉぉぉぉぉぉっ!!!!!

(本作は全3巻完結です)

記事:ぽっちゃり大好きネルヤ編集部

関連リンク
新生バンチコミック はなたん―華咲探偵事務所― | web@バンチ

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