13日、第16回文化庁メディア芸術祭の受賞作品が発表された。マンガ部門の大賞は「闇の国々」(ブノワ・ペータース/フランソワ・スクイテン/訳:古永真一、原正人)。
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「ぼくらのフンカ祭」(真造圭伍)の帯では「21世紀も青春と友情は健在だ!!」と高らかに宣言されている。そのとおり。真造圭伍は、青春物語の天才だ。これだけでレビューを終えてもいいんじゃないかとすら思う。
2人のボンクラ高校生が、冴えなくて、でも思いっきりバカな高校生活を送る。シンプルに説明すれば、「ぼくらのフンカ祭」はそんな物語だ。だが、そのボンクラさはかけがえがなく、愛おしい。そういう真造圭伍の輝かしさについては、本作と同時に発売された「台風の日 真造圭伍短編集」のレビューですでに書いているので、別作品ではあるが、そちらを参照してもらえばいいと思う。
さて、「健在だ」と宣言されているとおり、本作に描かれている青春像は、普遍的なものといっていいだろう。だが、一方でたぶん真造圭伍の青春は時代的であり、ちょっと新しい。今回はそういう、真造圭伍作品の実は新しい部分を探ってみようと思う。
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青春、モラトリアム、オフビート……。真造圭伍作品はそんなフレーズで表現されることが多い。「台風の日 真造圭伍短編集」(真造圭伍)の帯では、松本大洋が「いつまでも終わらない夏休みのような」と評している。
彼の単行本デビュー作である「森山中教習所」を読んだとき、真っ先に思い出したのは「バタアシ金魚」(望月峯太郎)だ。「バタアシ金魚」の主人公・カオル君ほどテンションの高いキャラクターや物語ではないのだけど、読後感や作品に流れる空気は妙に似ているのだ。
この2作の共通点は、(いい方は悪いが)たぶんキャラクターたちのボンクラ感なんじゃないかと思う。
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1週間の注目新刊を一気に確認。8月1週目に入る今週は、週明け月曜と週末金曜に注目作が集中する。
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