無料公開で紙の本が売れる? うめ「トイボ」1stシリーズがニコニコ静画公開で重版決定


28日、「東京トイボックス」(うめ)の新装版2巻が、ニコニコ静画にて1冊まるごと無料公開された。22日には同作第1巻が無料公開されており、これで「東京トイボックス」は全編が無料で読めることになった。

これを受けて29日、作者のうめ氏は告知とともに「WEBで無料公開すると、紙本が動くってのは本当。おかげさまで、東京トイボックス1、2巻重版決定しました」と明かした。また、うめ氏によればパブーで販売している電子版「東京トイボックス」も「ものすごくではないですが、ボチボチ動いてるのが不思議です」とのことで、前月比にした場合約3倍ほどの売れ行きになっているという。

ニコニコ静画で公開された新装版第1巻の閲覧数は、29日14時時点で6300回超。28日23時30分に公開された第2巻は、約360回閲覧されている。ニコニコ静画の無料公開作品では、1冊まるごとではなく、試し読みではあるが、11月2日公開の「暗殺教室 【試し読み】3】」(松井優征)が12万回、10月24日公開の「めだかボックス アニメ配信記念試し読み 5」(原作:西尾維新/漫画:暁月あきら)が1万7000回の閲覧を記録している。公開時期やメディアミックスの有無といった状況の違いもあるので、単純に比較できるものではないが、閲覧数自体は記録的に多いわけではない「東京トイボックス」が、紙の本の売れ行きを伸ばした形であり、無料公開が販売に対して影響を及ぼす興味深い実例といえそうだ。

なお、「東京トイボックス」は、続編にあたる「大東京トイボックス」がコミックバーズにて連載中。「大東京トイボックス」は、2012年のマンガ大賞で2位を獲得しており、現在8巻まで刊行されている。最新第9巻は単行本、電子書籍版が12月24日に同時リリースされる。

記事:ネルヤ編集部

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ニコニコ静画
東京トイボックス 新装版 (1) – ニコニコ静画 (電子書籍)
東京トイボックス 新装版 (2) – ニコニコ静画 (電子書籍)

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