初めまして。
こちらで少し記事を書かせて頂く事になりました、某地方書店に勤めるとある地方の書店員Kです。
ちょこちょこコミックに関するお話をさせて頂けたらなぁと思っております。どうぞよろしくおねがいします!
今回、お話させていただくのは「書店のPOP作り」についてです。
みなさんは書店で見かける手描きや手作りのPOPをどんな風に見ていますでしょうか。
私は日々、たくさんのPOPを作っています。マンガだけでも週に1つくらい、書籍や文庫なども含めればほぼ毎日というペースです。
見栄えよく、印象に残り、なおかつ売れ行きに貢献できるように……!
店員一同、頭を使って試行錯誤しながら頑張っております。
そんなPOP作りの一例を、ご紹介してみようと思います。
今回描かせて頂いたのは月刊少年ガンガンで連載中の「絶園のテンペスト」(原作:城平京/構成:左有秀/作画:彩崎廉)という作品のアニメ化記念フェア用イラストPOPです。
こちらのフェアに合わせて、出版社主催の飾り付けコンクールが開催されたのです。
販売促進、そしてフェア参加店舗として公式サイトで宣伝していただけるので、お店の宣伝もかねて、頑張らねばなりません……!
まず参考にするイラストを決めます。
今回はフェアで配布される特典ステッカーに使われているイラストを参考にさせて頂きました!
主人公「滝川吉野」と「不和真広」のカラーイラストです。カッコいいです。
こちらを縦60センチ横30センチほどにカットした模造紙に鉛筆で模写します。
このかっこよさを台無しにしないよう、慎重に模写しました。
原作ファンの方々に怒られる事がないよう、慎重に模写しました。
出版社のコンクールという事で、もしかすると原作者さんがご覧になるかもしれません。慎重に模写しました。
鉛筆で模写した下書きを黒マジック(ごくごく普通のマッキーです)で清書します。
その上から、マジックの清書が消えるのも無視して色を塗ります。
肌色から塗り始めて、次の薄い色~濃い色~黒…という順番で塗っていきます。
ここで気を使っているのは「原作の色をイメージしつつ、より目立つ色にする」ことです。
淡い色や薄い色はキレイですが、POPとしてはインパクトに欠けます。
コンクールの写真も撮ることを考えると濃い色の方がより目立つのです。
元のイラストの雰囲気を壊さない程度に、色を少し変えて塗っています。
色を塗り終わって乾かすと下地のマジックが少し透けます。
それを上からもう一度、マジックでなぞっていきます。
全部なぞり終わったら、完成です! 今回のようなカラーイラストだと、だいたい2週間くらいで作っています。
ちなみに、使用した画材は ポスターカラーと黒マジック。これだけです。
たまに聞かれるのですが、ポスターカラーは普通のポスターカラーです。
中学の時に美術の授業で購入するアレです。特別な絵の具は一切使用しておりません(笑)。
あとはダンボールを再利用した台紙に貼付け、タイトルロゴや「TVアニメスタート!」などの文字を入れて展示してもらいます。他にも少し飾りが入るので、もし立ち寄った書店でそれらしいPOPを見つけたら、どうなったか確認していただければと思います!(笑)
今回紹介しましたこちらのPOPも、実際に某所の書店にて飾っています。
見つけた時は、ぜひぜひじっくりご覧下さい!
そして更にコミックも手に取って頂けたら、嬉しいです。
記事:とある地方の書店員K
書店勤務4年目の20代。「絶園のテンペスト」では葉風が気になっています。
関連リンク
ガンガンNET | 絶園のテンペスト | トップページ
No comments yet.
この記事にコメントする