12日、マンガのニュースサイト・コミックナタリーが、マンガ賞「マンガ秋100」を設立。第1回の1位には「俺物語!!」(作画:アルコ/原作:河原和音)が1位に選ばれた。
「マンガ秋100」は、現役編集者が直近1年間で「刺激を受けた」マンガ10作品を投票し、上位100作品をランキング化する企画。第1回となる今回は、700人以上のマンガ編集者に呼びかけた結果得られた176人の投票によりランキングが決定した。
前年10月1日から9月末日までに刊行された作品が対象の「このマンガがすごい!」、前年11月1日から10月末日までの刊行タイトルが対象の「このマンガを読め!」、1月1日から12月31日までの刊行タイトルが対象となる「マンガ大賞」など、従来のアワードが集計期間が年末頃に集中しているのに対し、「マンガ秋100」は対象を「前年8月1日から7月末日までに単行本が発刊された作品」と設定。発刊から投票時期までのブランクが長くなる春期リリース作品が不利になる状況を補完する狙いもあるという。
ランキングが発表されると、特設サイトにはアクセスが集中。一時サーバにつながりにくい状況になるほどの反響を呼んでいた。ランクインした作家らからも続々と反応が集まり、4位に「3月のライオン」が入った羽海野チカ氏は「すごくすごく嬉しいです!」とコメント。「平野耕太さんが狂ってると安心する」という熱烈な愛あふれるコメントも寄せられた、同じく4位の「ドリフターズ」平野耕太氏は「いえーい、やったー4位だー。祝杯に梅酒飲んじゃう」と喜びを語っている。
6位にランクインした「いとしのムーコ」は、作者のみずしな孝之氏が「こういうのにまっっったく縁がない漫画家だったので嬉しいなー!」と語ると同時に、モデルとなった犬のムーコの飼い主・コマツソウイチ氏も「いとしのムーコ、9位!凄い!」と喜びのコメント。「うちのムーコのお手柄ではないですよ!でもガムは買ってあげたいと思います!」と語っており、ムーコにもお祝いが伝えられそうだ(ただし、ムーコはガムを噛んでるとオエッてなる)。
また、73位にランクインした西村ツチカ氏の「かわいそうな真弓さん」は、今回選ばれた全97作品で唯一選者のコメントがなかったため、「コメントがないのは西村ツチカ先生の漫画だけ!」とつぶやき、「載せるの忘れてたとかじゃなくて本当に普通にコメントが一つも来んかったそうです」と明かしている。「かわいそうな真弓さん」については、投票者でもない一読者として僭越ではあるが、「ユーモラスさと不安や恐怖を同時に成立させる表現力にいつも刺激を受ける」というコメントを当編集部からお贈りしたい。
なお、「マンガ秋100」公式サイトでは、1位に輝いた「俺物語!!」の河原和音氏とアルコ氏からコメント、イラストが寄せられているほか、書店向けに店頭展開用キットなどを公開している。
記事:ネルヤ編集部
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俺物語!! 作画:アルコ×原作:河原和音
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