Twitterの話題で1週間を振り返る本連載。今週はネタツイートがTLを賑わせた。
19日夜頃から「#書店員が主人公のRPG」というハッシュタグが書店員を中心としたクラスタで流行り始め、多数のつぶやきが寄せられた。
「ぼうけんのしょを発注しますか?」「ぼうけんのしょは万引きできえてしまいました。」というネタから始まった同ハッシュタグには、「盾がゼクシィ」「初期装備がハンディモップとエプロン」といった比較的ライトなネタを集めながら、徐々に切実な書店あるあるに発展。
「ミス!(希望入荷数に対して)満数を与えられない!」「ベストセラーを注文した!不思議なチカラでかきけされた!」「版元の重版、 宇宙兄弟! 棚は満タンだ。」など、やはり書店にとって切実な問題である本の入荷については、多くの人がネタにしていた。
本という紙の束と格闘する職業だけに、「こしをだいじに」「紙のこうげき ゆびにダメージ!書店員は 血塗られたほん を手にいれた」といった、重さ、ケガネタも定番。一般的なイメージとは異なる肉体的な重労働さがにじみ出ていた。
「ヘイ、ジョージ、○○に××の付録が付いてるぜ!」というネタ(※)でおなじみの雑誌付録関連も人気ネタのひとつだ。「ジョージがあらわれた! しかし明日の早番はじぶんしかいない」など、一部ではすでに「ジョージ=付録付き雑誌」で通じるようになっているようだ。
また、「(原則書店の買い切りのため返本ができない)岩波(書店)が魔王」、「(通常の文庫より縦長のトールサイズに変更された)はやかわぶんこがれじにきた!ぶっくかばーをおかけしますか→さいずがありません」など、出版関係者なら思わずクスリとしてしまう絶妙な業界ネタも多く見られた。
全体として涙を誘いながらもカラッとした笑えるネタが多いハッシュタグとなっているが、唯一怒りや悲しさが色濃く出ていたのが万引き関連。「書店員はトイレのドアを開けた。スリップと破れたシュリンクの束を見つけた!」というネタには「凹む」「絶望する…」といったコメントが次々付けられていた。「まんびき犯を捕まえた。逆ギレされる。 明らかに盗ってるのに認めない。警察が来る。親が来る。教師が来る。同じ説明を毎回する。 書店員はダメージを受ける。 捕まえた方が悪いのか」など、金銭的側面以上のダメージの大きさ、怒り、脱力を感じさせるつぶやきも見られた。
なお、このハッシュタグの様子はTogetterでまとめられており、6月22日現在1万5000超のViewを集めている。
※詳細は関連リンク「書店員による雑誌付録譚「ジョージと付録」~文藝春秋編~ – Togetter を参照
21日夜、T.M.Revolution・西川貴教氏がつぶやいた「“りぼん”読者はいいお母さんになるらしい… RT @TMR15 “マーガレット”と”少女コミック”読者はリア充に、”なかよし”と”ちゃお”読者はヲタになる確率が高いらしい… #プチ都市伝説」という投稿が多くの少女マンガ読者の間を駆け巡った。
22日深夜の時点でこのつぶやきは1万を超えるユーザーにRTされており、都市伝説どおりオタクになった人、都市伝説に反してオタクになった人など、全部読んでオタクになった人など、主にオタクになった人々から熱いつぶやきが殺到している。
このつぶやきには、少女マンガを読んで育った女性マンガ家らも反応。「ホタルノヒカリ」などで知られるひうらさとる氏が「ちょwww もとなかよしっこのみんな!大丈夫?!w」と呼び掛けると、「コイバナ!-恋せよ花火-」のななじ眺氏が「先生ありがとうございます!おかげさまでオタです!」とリプライするなど、“残念”なことになっている報告が相次いだようだ。
ほかにも、「そこをなんとか」「路地恋花」の麻生みこと氏は「 ”ひとみ”(廃刊)→”ララ”でヲタにもリア充にもなれませんでした」、「裸足でばらを踏め」連載中の上田倫子氏は「私はりぼんからマーガレットで育ちました。なかよしも世代によってかなり変わりますよね。」など、さまざまなマンガ家が少女マンガ遍歴を語っていた。
なお、人々の悲喜こもごもを呼んだつぶやきではあるが、ひうら氏は「残念なリプライが多すぎてセンセー、お腹痛いのでもう寝ます!w みんなにいっこだけ言っとくね!ヒント:なかよしのせいじゃない…。」ともコメント。なかよし“戦犯”説を否定し、「まあわたしが呼(編注:読)んでたのは少年チャンピオンでこのザマです…。勇気出して★みんな★」と語った。
記事:ネルヤ編集部
関連リンク
#書店員が主人公のRPG – Togetter
書店員による雑誌付録譚「ジョージと付録」~文藝春秋編~ – Togetter
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