「茶柱倶楽部」(青木幸子)
ウンチク度:
人間ドラマ度:
推理ドラマ度:
タイトルを見れば分かるように、お茶をテーマにした本作。日本茶をこよなく愛する主人公・鈴が、移動茶店で全国を回りながら、出会った人の人生にお茶を通じて触れていく物語だ。
食べ物でお悩み解決というのは、グルメものの一種の定石。しかし、それにしてもお茶だけでこれだけさまざまなバリエーションや知識を広げられるのはすごい。特に3巻で展開される台湾編では、台湾のお茶産業、戦争との関わりなど歴史ドラマにまで発展させており、数奇な家族関係をめぐるミステリーにもなっている。
【ここにも注目!】
毎回お茶の話なので、どうしても絵的に淡泊になりそうなもの。だが、本作ではお茶や茶器の描写に徹底的にこだわっており、毎回お茶に合わせて鮮やかな茶器を描き、お茶自体も種類によって微妙に描き分けようとしている感じだ。モノクロながら色鮮やかな印象を与えてくれる。
(このレビューは第3巻時点のものです)
記事:ネルヤ編集部
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茶柱倶楽部│漫画の殿堂・芳文社
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