バカでフェティッシュな思春期日記、2巻は一転してセンシティブなエピソード群が——「R-中学生」(ゴトウユキコ)



「R-中学生」(ゴトウユキコ)
フェチズム:★★★★☆
リビドー:★★★★★
痛み:★★★★½

思春期の男女はゴトウユキコのお家芸だ。いや、本人に聞いたわけではないけれど、童貞にだけ女体化して見える牝牛をめぐる「ウシハル」といい、中学生の青いリビドーを描く本作といい、活きのいい思春期ものを立て続けに刊行。どちらも思春期男子の頭の悪さやフェティッシュな感情がハイテンションに描かれており、バカバカしくもくすぐったい気持ちにさせてくれる。

だが、1巻収録分から約2年後の今年描かれた「R-中学生」2巻のエピソード群は、コメディ色が強かったこれまでに比べ、やや作風が変化。初恋にスポットを当てた2つのエピソードが収録されているが、ともにバカっぽさをベースにしつつ、鮮烈な痛々しさが全面に出た物語になっている。リビドーとセンシティブさが同居するようになった本作、今冬再開予定の連載も含めて、目が離せない作品だ。

【ここにも注目!】
むっちり感のある女性キャラクターの造形は健在。このボリューム感、ポテッとした曲線の感じ、ぽっちゃりヒロインマンガ界の新星として期待を寄せています。今後ともぜひこの路線でひとつ(ry

(このレビューは第2巻時点のものです)

記事:ネルヤ編集部

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