GW明けの7日、書店員の間では連休中の売れ筋タイトルを振り返るつぶやきが多くなったが、特に存在感を見せつけているのが4月からアニメがスタートしている「進撃の巨人」(諫山創)だ。
祝日続きのGWは、年末年始やお盆と並び、数日にわたって書店に配本がなくなる長期休配期間。当然書店サイドも事前に売れ筋タイトルなどの確保に努めるが、まとめ買い需要が増えることもあり、例年ヒットタイトルが店頭で不足状態に陥ることが多い。連休明けのタイミングでは、書店員TLから追加配本を待ちわびる声が上がってくるのが恒例だ。
特に5月の連休では、昨年12年の「黒子のバスケ」(藤巻忠俊)のように、4月スタートのアニメ、メディアミックス作品が売上を伸ばし、品薄状態に陥ることも。今年も書店からはさまざまな声が上がったが、なかでも別格だったのが「進撃の巨人」で、複数の書店がその売れ行きの凄さを伝えている。
精文館書店下瀬谷店のコミック担当Y氏は「各巻100巻ずつ欲しい」と投稿。同店では一時期の「ONE PIECE」(尾田栄一郎)に匹敵する勢いとコメントしている。再入荷分も売り切れ必至と予測しており、確実に手に入れたい人は「ご予約をオススメいたします!!!」としている。アニメ化による注目度アップも当然あるものの、本誌連載などの盛り上がりもあり、ロングランで売上を伸ばしていると分析している。実際、同店では連載誌である別冊少年マガジンの売れ行きも好調とのことで、4月発売の号は即完売状態だったという。
また、各書店からの声として目立ったのが、女性層からの支持だ。異形の巨人との戦いという男性向けイメージの強い同作だが、アニメ化以降女性の購入が増加したという声が多い。イラスト投稿サイト・pixivのランキングを見ても、「進撃の巨人」関連のイラストが上位に多数ランクインしており、いわゆる腐女子層からの支持を獲得していることが伺える。
単行本刊行がスタートした2010年末にこのマンガがすごい!オトコ編で1位を獲得。2013年4月時点で単行本累計1200万部と、単純割で単巻100万部を超えるなど、すでに押しも押されぬメガヒット作だが、書店などの想像を超えてさらなる快進撃が続きそうだ。
記事:ネルヤ編集部
関連リンク
進撃の巨人
No comments yet.
この記事にコメントする