未来の自分からの手紙をめぐる、16歳を卒業した人たちのための物語――「orange」(高野苺)



「orange」(高野苺)

ときめき度:★★★½☆
センチメンタル度:★★★★★
ローカル度:★★★★☆

地方の高校に東京からちょっとイケメンの転校生がやってくる。それだけだったら、よくある少女マンガだが、本作ではさらに10年後の自分から手紙が届くというSFめいた展開が絡んでくる。

年を取れば「あのときこうすればよかった」という、過去に対するベターな答えはたくさん見つかる。けれども、それを知っていれば本当に後悔はなくなるのか? 今まさに悩みながら青春を送る人にオススメなのはもちろん、16歳を卒業した大人が読むとほろ苦い思い出と向き合い直すことができる。

【ここにも注目!】
舞台となるのは長野県松本市。“田舎”感が強い作風ではないが、テレビ信州の情報番組「ゆうがたGet!」の名前が出たりと、ところどころ挟まれるローカルネタは地元出身者もリアルに感じる生々しさ。聖地巡礼したくなる。

記事:ネルヤ編集部

関連記事
未来からの手紙めぐる少女マンガ「orange」刊行開始。新鋭・有田直央は2作同時リリース――今週の新刊ピックアップ(2012/07/23~07/29) 

関連リンク
orange 高野苺

No comments yet.

この記事にコメントする

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)