「坂本ですが?」が今年最初の大型難民タイトルになってる印象。初期のバズりぶりは「式の前日」以上


新刊の話からニューストピックスまで、編集長・小林が何となく今週考えたことを書き連ねるゆるゆるコラム。今週はTLで勢いづいてるあのタイトルの話を。

■2012年振り返りも終わり、2013年が始まった感じ

年始に俺マンのイベントをやったりしていた関係で、まぁ、今年はドタバタとした年の始まりだった。で、どうにかこうにかイベントがらみの話を片付けたら、気がつくと「週末に何となく書こう」と思っていたこのコラムも盛大に放置したまま1月も終わりという大変酷い状態になっていた。こういうとき、「俺がもうひとりいたら」という定番の妄想をするんだけど、どう考えても俺がもうひとりいたら「これでいつでも2人でモンハンできるな」みたいな話になるだけで、どうせ書きはしないのだ。ムダだ。こいつが2人いるのは酸素のムダだ。

そんなわけで、2013年も早くも1か月が終わろうとしており、さっそく“今年のヒット作”も少しずつ登場しはじめている。詳細な販売部数情報に関しては知るよしもないのだけど、TLを見ている限りでグイッと注目度が上がっているのが佐野菜見の単行本デビュー作「坂本ですが?」だ。

■「坂本ですが?」難民タイトル化、例によってマケプレの“転売”も

「坂本ですが?」の内容についてはショートレビューも上げているので、とりあえずそちらを参照してもらうが、とにかく1月は「本作が店頭で見つからない」というつぶやきがいたるところから伝わってきた感じだ。しかも連日。実際、発売から約2週間ほどになるここ1週間は、都内の店頭ではなかなかお目にかかれない状況だった。Amazonでも27日現在でマーケットプレイスのみでの取り扱い、価格は2500円以上まで高騰している。明確な基準を設けているわけではないものの、感覚的には今年初の大型難民タイトルといっていい。

正式な重版情報をつかんでいるわけではないが、これもTLからの情報だと1月末から2月上旬に重版分の出来があるようなので、とりあえず現状店頭で見つからないという人は、もう少し時間をおいて書店をめぐるといいかもしれない。少なくとも普通に重版がある作品を、今定価の4倍近い値で買うのはオススメできない。

■リアルタイム検索から見た「坂本ですが?」の勢い

で、この「坂本ですが?」、自分のTLだけ見ていても実際の勢いとはかけ離れていることも多いので、改めてTwitterでの状況を見直してみたのだが、Yahooのリアルタイム検索で見てもかなりのものだった。本作は、公式発売日が1月15日だったのだが、その数日前から呟きの数が急増。これはFellows!作品の場合、書籍扱いのため、オフィシャルの発売日よりも先に店頭に並ぶことが多いためだ。実際、「坂本ですが?」も15日以前から都内の店頭に並んでいたと思う。

結果、Twitterでは12日に250件近くつぶやかれたのを皮切りに、1日200件以上のつぶやきをマークし、15日には400件以上つぶやかれている。その後も20日前後までは200件前後で推移し、最初のピークは越えたが現在も1日100件近く検索に引っかかる。

ざっとリサーチした感じだと、おそらくアキバBlogが12日に取り上げたのが最初のきっかけではないだろうか。とはいえ、アキバBlogの影響力が特に強いのはやはり秋葉原周辺のクラスタ。それが一般書店まで大きく影響を及ぼし、かつこれだけ長期にわたってその名前が上がり続けているのは作品の地力あってのことだろう。

これがどれくらいの勢いかというのを断じるのは難しいのだけど、同じく新人の初単行本作品で昨年一気に話題をかっさらった「式の前日」(穂積)の場合だと、発売日当日が80件前後、その後しばらく100件前後で推移し、10月にNAVERまとめにまとめ記事が作られたのをきっかけに1日500件ペースに跳ね上がったという感じだ。初期の勢いだけとったら、「式の前日」を上回るペースで動いていることになる。(※一応補足しておくと、「式の前日」も「坂本ですが?」もタイトルが普通の会話などでも出てくるフレーズのため、純粋に作品のことを指している数とは多少ズレはあると思う。それでも検索結果をざっと見た限りではデータ自体を大きく左右するほどの要因ではなさそうだけど)

■「坂本ですが?」からFellows!のコメディ作品に再度日が当たるといいなぁ

発売時期のレギュレーション上マンガ大賞にも入らないので、2013年のいわゆるマンガ関係のアワードは、上半期総決算の時期まで期間が空くことになるわけだが、勢い自体はそうとうなものがある「坂本ですが?」は、とりあえずさっそく今年上半期のキラータイトルのひとつに躍り出たのかな、という印象だ。Fellows!勢はこの作品だけでなく、「ふうらい姉妹」(長崎ライチ)やら「秋津」(室井大資)やら、力のあるギャグ、コメディ作品も多いので、これをきっかけにそっちも注目度が増すといいなぁとかいうことを考える年頭だった。

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記事:小林聖
フリーライター。ネルヤ編集長。最近やたらと細麺のラーメンが食べたくなります。Twitterアカウントは@frog88

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