「NARUTO」特典冊子で再び書店クラスタ揺れる


本日27日に発売された「NARUTO-ナルト-」(岸本斉史)61巻がTwitter上のファンや書店員の間で話題だ。

28日に公開される「劇場版NARUTO-ナルト-『ロード・トゥ・ニンジャ』」に合わせての発売となった今巻は、23日発売の週刊少年ジャンプに掲載された読み切り「ROAD TO NARUTO THE MOVIE」や作者インタビューを収録した小冊子が一部店舗で数量限定の先着特典として無料配布されている。

ジャンプコミックスでこうした大型特典冊子が配布されるのは、6月4日に発売された「BLEACH」55巻に続いてのこと。「BLEACH」のときも即日特典が品切れになる書店が続出するなど反響が大きかったが、今回も発売前から特典冊子を楽しみにしているファンのつぶやきが数多く見られていた。発売当日も、単行本が店頭に並ぶのが早いコンビニなどでの購入を避けて書店の開店を待つユーザーや、早めに確保するために早朝営業の書店に足を運ぶユーザーが散見されており、書店への誘導・支援という点では一定の効果が上がっているといえそうだ。

一方で、やはり「BLEACH」の特典の際と同じく、書店サイドからは複雑な心境のつぶやきが数多く上がった。

この特典冊子は出版社サイドが配布店を決定しており、通常の単行本のようにまんべんなくあらゆる書店に配布されるわけではないため、入荷したくても出来ない店舗は多い。さらに配布対象店舗は大型チェーン店優遇傾向とあって、同エリア内に特典配布を行う大型書店などがある中小規模の特典非配布店は、競合店に客足が流れてしまう。結果的に中小チェーンにとっては痛手になっているというわけだ。こうした配布店選定への不満や失望の声は前回もTwitterで多くの書店員から上げられ、Togetterでもまとめられたが、今回も同様にくすぶっている。

また、「BLEACH」の際は、人気作の大型特典ということで問い合わせが多かったという経験もあってか、今回は事前に自店での特典配布がない旨を告知するPOPを作ったり、Twitterであえて近隣の配布店をアナウンスする店舗の姿も散見されている。

2度目となるジャンプコミックスの大型特典キャンペーン。これが現在の形で恒例化するか、形を変えていくのかはまだわからないが、読者にとって喜ばしいサービスだけに、今後さらによいキャンペーンの形に育っていってほしいというのが読者、書店含めた願いではないだろうか。

なお、特典冊子の配布店は「NARUTO」公式サイト上にて発表されている。

【07/27追記】
関連リンクに「特典小冊子とその配布方法をめぐって・第二幕 – Togetter」を追加しました。

記事:ネルヤ編集部

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関連リンク
『NARUTO―ナルト― 巻ノ六十一61』 ノベルティブック『巻ノ忍』プレゼントキャンペーン
特典小冊子とその配布方法をめぐって – Togetter
特典小冊子とその配布方法をめぐって・第二幕 – Togetter

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