「しばいぬ子さん」(うず)
既刊1巻
かわいさ:
リアル感:
萌え:
成績優秀で性格もいい……だけど、ビジュアルが完全に柴犬の女子高生・しばいぬ子さんを主人公にした4コママンガが本作。ビジュアル以外でとりわけ犬っぽい特徴が強調されているわけではないが、「猫耳」「猫娘」のように、猫がモチーフになることが多かった、女の子と動物の組み合わせに、大胆に犬を持ってきたのが新鮮だ。
セクシーなイメージの猫に対し、ぽちゃっとしていて安心するビジュアルの犬だが、“萌え”とは意外に好相性。優等生っぽさも、天然っぽさといった犬のイメージも、萌えの定番属性と重なる。
「きのこいぬ」(蒼星きまま)
既刊2巻
かわいさ:
リアル感:
癒やし:
数ある犬マンガのなかでも、今年もっとも異色といえるのが本作。ピンクのきのこが庭に生えていると思ったら、それが犬(っぽい生き物)だったというキャラクターなので、そもそも犬といっていいのかも微妙なところだ。鳴き声も「ワン」とかでなく、自由気ままな性格は犬というより猫っぽい印象だ。
だが、きのこいぬの不思議なの癒し感の前では、犬かどうかなどどうでもよくなる。好物のたこ焼きを一心不乱に作ってみたり、字の練習を始めてみたり、どこかふてぶてしいビジュアルと相まって、癒し度満点だ。物語もひとりで暮らす傷心の絵本作家の再生が軸になっており、家族としての動物という存在の大きさを感じさせてくれる。
犬というと“賢い”“忠犬”といったモチーフで描かれることが多いが、今年は全体的に“バカっぽさ”“愛らしさ”にピントが合った犬マンガが目立っているといえそう。犬派の人はもちろん、猫派という人も今年はちょっと犬マンガに“浮気”してみては?
記事:ネルヤ編集部
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