1か月にレビューした作品のなかから、ネルヤ編集長・小林が独断と偏見で特にハマったものを厳選してピックアップ。11月はこの6本にハマった!
小林:やっぱり豊田徹也は寡作ですからね。今読んでおかないと本当、あとで探すのけっこう面倒ですよ。
小林:自分のTwitterのTLを見るかぎりだと、思ったほど注目を浴びていない感じなんですが、これ、すごーくよくできた青春ものなので、ハマる人はもっと多いと思うんですよね。
小林:繊細さとユーモアが同居する有永イネ作品ですが、新作は特に完成度が高いと思います。笑えるゆるさと、コンプレックスをめぐるシリアスな心理描写の緩急が巧みで飽きさせません。2巻……2巻を早く……!
小林:未婚の同世代(アラサー)か、ちょっと下の世代に特にハマる作品だと思います。若いころには“ドラマ”であった恋愛が、“日常”に切り替わっていく端境期の物語にもなっているので、結婚がちらつき始めたカップルなんかは特に面白く読めるんじゃないかと。こういうこと書くと「結婚どころか、彼女もまるでいないお前がいうな」って罵声を友人から浴びせられるのがつらいんですけどね。いいだろ、別に。
小林:SFっ気の強い作品とか、バトルめいた作品って、実は個人的に弱いジャンルで、いまいちハマらないことが多いんですが、宮下裕樹だけは別格。ほどよく肩の力が抜けた、毒っ気のあるユーモアとか、日常パートが肌に合うんですよね。「東京カラス」はちょうどよかったです。
小林:実をいうと、ちょっと前まで佐原ミズ作品って「繊細すぎて苦手」って感じてたんですが、「マイガール」以降、繊細さがすごくほどよくなってきて、一気に好きになりました。本作もですが、思春期の少年少女たちが描かれる一方で、少し年齢が上の世代のキャラクターも増えて、“家族”というモチーフが色濃くなったからなのかな、とぼんやり思ってます。しかし、今月は「喰う寝るふたり 住むふたり」といい、ゼノン新作が本当によかったですね。
記事:ネルヤ編集部
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