悪女モノだと聞いて読み始めた。「蜜ノ味」(元町夏央)は、市橋ミツカという女性の中学時代から結婚までを、さまざまな男たちの視点から切り取った連作作品だ。そこで描かれるミツカは、たしかに奔放だし、セルフィッシュであることに悪びれないから、「周りをメチャクチャにしないと生きられないのは病気だよ」と登場人物の一人、喜多ユウキくんにも指摘されちゃう。でもね、ある意味ユウキくんは間違ってると思うんだよな。
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Twitterで人気の子役“はるかぜちゃん”こと、春名風花氏の少女マンガフリークぶりが話題を呼んでいる。
8日夜に「Papa told me」(榛野なな恵)を読んだことがあるかという質問に、彼女が「全巻もってますよ~(ω)四季4巻にまとめてある愛蔵版も!(ω)」と応えたところから始まったマンガトーク。2001年生まれの彼女が、88年に単行本刊行が開始された「Papa told me」を読んでいるという時点でなかなかのフリークぶりだが、その後ユーザーからのオススメに応える形で明かされる蔵書リストはさらにすごい。
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「乙嫁語り」(森薫)、「乱と灰色の世界」(入江亜季)、「ヒナまつり」(大武政夫)などが連載されているマンガ誌・Fellows!の公式サイトが、URLを変更してリニューアルオープンした。
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「女と猫は呼ばない時にやってくる」(小池田マヤ)
大人のオンナ度:
食欲刺激度:
キュンキュン度:
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タイトルの「8」とは、渋谷駅前でご主人さまを待ち続けた忠犬のことではなくて、1話が8ページ単位であという意味。シンプルだしクリアだしわかりやすいのだが、悪くいえばヒネリなさすぎのタイトルである。
ところが、中身のほうは正反対。「羊の皮をかぶった狼」というか、シュールというかパンクというか、内村航平の必殺技3回ヒネリをはるかに上回る超絶ギャグの雨あられ! そのキョーレツさは、最初の3話分のタイトルだけを見るだけで伝わんじゃないか。
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8月7日は野比のび太の誕生日。Twitter上でものび太に対する祝福コメントがたくさん上がっています。
のび太といったら、何でも載っている未来の百科事典にも「勉強もスポーツも苦手、おっちょこちょい、弱虫でノロマ」と記載されてしまっているほどの、いわばダメっ子の代名詞的存在。しかし、そんなのび太ですが、ファンの方はよくご存じのとおり、数々の偉業も残しているんですね。
今回はのび太の誕生日記念ということで、普段あまりスポットの当たらない、彼の偉業をてんとう虫コミックス「ドラえもん」から抜粋してご紹介しましょう。
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古今東西、人の死を扱った作品は無数にある。本作、「まじめな時間」(清家雪子)もそのクチだが、何よりこのタイトルにそそられる。だって、このジャンルの映画でまず思い浮かぶものといったら、デミ・ムーア主演の「ゴースト」。あまりにも、まんますぎるタイトルじゃありませぬか。その点だけでも、こっちの勝ちである(今はオリンピック開催中だから、どうしても「勝ち負け」って感覚になっちゃうのだね)。
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歴史好きっていう人種は、何かと歴史モノ作品にうるさい。ちょっと有名人を描けば、やれ「時代考証的に衣装がおかしい」とか「史実に伝わる○○の体格はもっとガチムチのはずだ」とか言い出し、合戦シーンや城攻めが出てくれば「当時の部隊構成としては……」「永禄年間の城なのに切込み接の石垣とかwwww」とか言い出して、周囲にウンザリした顔をされるのだ。まことタチの悪い連中なわけでございます、歴史オタク(特にニワカ)は。
何か歴史オタクに恨みでもあるのかという感じだけれど、そうではない。だって、僕自身がそういうニワカ歴史オタクなのだから。ああ、学研の歴史群像のムック(いわゆる赤本)とか読んでしたり顔してるような高校生だったよ!
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1週間の注目新刊をまとめてチェック。盆休み直前という人も多そうな今週は、週末に向けて注目作が増えていく傾向。休み中に読む作品を忘れず購入しておこう。
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どー考えたって結末は読めるのに、最後まで楽しく鑑賞できるタイプの作品がある。映画なら、かの「007」が代表格に当たる。何でもできちゃう無敵のジェームズ・ボンド君が活躍し、どこかの巨悪を叩き潰す物語である。途中、「んなアホな」なシーンがいくら連発しようとも、礼儀正しい観客はツッコミを入れちゃいけないルールに縛られている。ま、たとえば恋愛モノだって、主役の2人が艱難辛苦を乗り越えて最後にはめでたく結ばれるのだから、結末判明ストーリーにカテゴライズしていいわけね。
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7月25日に発売された東村アキコ氏の自伝エッセイマンガ「かくかくしかじか」1巻の誤植から作者とファン、書店が協力しての対応が広がっている。
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2日に発売されたモーニング2012年36号にて、「デラシネマ」(星野泰視)が次号で最終回を迎えることが発表された。
始まる作品があれば終わる作品もあるのが雑誌連載の宿命だが、「デラシネマ」に関しては異例ともいえるほど、終了を惜しむ声が相次いだ。
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地方を舞台にしたマンガやアニメが一般化するなか、このところブームの兆しを見せているのが“離島マンガ”。海に囲まれた小さな島のなかで回っている人々の暮らしや文化は単なる田舎暮らし以上に独特で、思わず覗いてみたくなる魅力がある。
だが、ひと口に離島といっても、切り口は作品によってさまざまだ。ロハス系から冒険心をくすぐる海洋ロマンまで、バラエティに富んだ離島マンガをご紹介!
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全国の「じれったい恋」愛好家の皆さん、胸キュンの準備はいいだろうか。今日はレビューではない。朗報だ。「日々蝶々」(森下suu)は必ずやあなたをキュンキュンさせてくれるはずだから。
とまぁ、興奮気味に書き始めてしまったが、それくらい圧倒的な初々しさなのだ。
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8月1日は「801」で「やおいの日」――。というわけで、1日を迎えた昨日、一部腐女子系のユーザーが一斉に荒ぶりを見せた。
「やおい」は、いわゆる「ボーイズラブ(BL)」と同様の言葉で、男性同士の恋愛関係を描く作品の俗称。語源は諸説あるが、「ヤマなし・オチなし・意味なし」という物語構成の3つの特徴を、略した言葉という説が一般的だ。
日付が変わるとともに「やおいの日」というフレーズがTLに溢れた模様で、Twitterの日本語版トレンドにも「おいの日」(※編集部注:「やおいの日」の一部だけがフレーズとしてトレンドに入ったと思われる)という言葉が入った。
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人気記事ランキングで1か月の話題をおさらい。今月はブレイク中のあの作品の勢いを実感する内容に。
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青春、モラトリアム、オフビート……。真造圭伍作品はそんなフレーズで表現されることが多い。「台風の日 真造圭伍短編集」(真造圭伍)の帯では、松本大洋が「いつまでも終わらない夏休みのような」と評している。
彼の単行本デビュー作である「森山中教習所」を読んだとき、真っ先に思い出したのは「バタアシ金魚」(望月峯太郎)だ。「バタアシ金魚」の主人公・カオル君ほどテンションの高いキャラクターや物語ではないのだけど、読後感や作品に流れる空気は妙に似ているのだ。
この2作の共通点は、(いい方は悪いが)たぶんキャラクターたちのボンクラ感なんじゃないかと思う。
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主人公は川畑菫(かわばた・すみれ)ちゃん10歳、ハリポタ好きが高じて伊達メガネを愛用している小学4年生である。
両親は離婚していて、36歳の母親と一緒に暮らしている。レストランで働く母親の時給は900円。つまり裕福ではなく、どちらかといえばビンボーにカテゴライズされるといっていい家庭だ。
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知ってる人にTwitterアカウントを見られていると、「仕事中にTwitterなんかやって!」なんていわれてしまうことも多いもの。実際、息抜きや休憩のときにしか使わない人も多いだろう。
しかし、Twitterも人によって使い方はさまざま。「SLAM DUNK」や「バガボンド」などで知られる井上雄彦氏の場合は、むしろ仕事中こそつぶやいているようだ。
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医療の世界に「ジェネラル・メディスン」というものがある。
まず内科と外科があり、続いて眼科とか耳鼻咽喉科とか皮膚科とかに分かれているのが一般的な総合病院の診療科だが、そういう垣根を全部ガラガラポンして取っ払った診療スタイルのことを指す。日本語に訳すと、まんま「総合医療」といい、それをする医師を「総合医」と呼ぶ。
その世界、あるいは近似的世界を扱ったコミック作品に、「Dr.コトー診療所」(山田貴敏)がある。あれは離島の診療所が舞台で、島民が少ないとはいえ医師も一人きりだから、当然ながら総合医療をするしかない。内科も外科も診なければならないし、高齢の患者もいれば子どもの患者もいる。妊婦がいれば、分娩も扱う。
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本日30日は、朝から「こち亀」こと「こちら葛飾区亀有公園前派出所」がTwitterなどで話題になっている。「こち亀」読者にはおなじみの日暮熟睡男(ひぐらし・ねるお)が、ジャンプ誌上に登場したためだ。
日暮熟睡男は、4年に1度、夏季オリンピックが開催される年だけ登場するキャラクター。80年のモスクワ五輪以来オリンピックイヤーには欠かさず登場し続けている。ロンドンオリンピックが開催された今年も、きちんと誌面に登場したというわけだ。
この日暮熟睡男、4年に1度しか出ないという設定自体もすごいし、それが名物キャラクターになるほど続く「こち亀」という作品もすごい。だが、日暮熟睡男が成立するということ自体が、実はかなり特殊なことだったりもする。
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1週間の注目新刊を一気に確認。8月1週目に入る今週は、週明け月曜と週末金曜に注目作が集中する。
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精緻なタッチで描かれたマンガが好きである(逆にいえば、美しくないマンガがニガテということだ)。これは画風やキャラの顔がどうこうではなく、単純に絵や画面構成の話である。デッサン狂いまくりのマンガなんかは、それだけでパスしたくなる。
その点で、画面が死ぬほど美しい本作、「幽麗塔」(乃木坂太郎)には心底ホレボレする。テーマが殺人事件であるため、ひたすら暗いコマが連続するのだが、その暗さを微塵も感じさせない。なぜなら、計算されつくした絵と画面が美しいからである。独創的なコマ割りのリズム感も心地いい。
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完結済みの作品をまとめ買いしてラストまで一気に読み通す――そんな方法もマンガの楽しみ方のひとつだ。しかし、未完作品を完結してから読もうというスタイルには、リスクもある。
そんなリスクを指摘した、マンガ家・もんでんあきこ氏のつぶやきが多くのユーザーにRTされている。
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本日27日に発売された「NARUTO-ナルト-」(岸本斉史)61巻がTwitter上のファンや書店員の間で話題だ。
28日に公開される「劇場版NARUTO-ナルト-『ロード・トゥ・ニンジャ』」に合わせての発売となった今巻は、23日発売の週刊少年ジャンプに掲載された読み切り「ROAD TO NARUTO THE MOVIE」や作者インタビューを収録した小冊子が一部店舗で数量限定の先着特典として無料配布されている。
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物語にしか伝えられないものというのがあります。たとえば、出産の話。子どもを産んだ人が「死ぬほどつらかったけど、生まれたらもう嬉しくて、幸せで」なんてよくいいますよね。「命ってすごい!」とかね。
「命すごい」っていわれれば、「まぁ、そうだよね」とは思う。だけど、一方で未婚・子なしの男である僕は、やっぱり実感としてはよくわからないままだったりします。すごいんだろうけど、すごさの手応えがない。
「つるかめ助産院」(漫画:有田直央/原作:小川糸)を読んだら、そういうすごさの手触りがちょっとだけわかった気がするんですね。
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ここのところ、月刊少年マガジンがとにかく熱いんですよね。もともと「capeta」(曽田正人)みたいな作品もあり、熱血系のイメージはありましたが、本格三味線マンガ「ましろのおと」(羅川真里茂)あたりから立て続けに熱い文化系作品が出てきている印象が強くなりました。ピアノ少年を主人公にした「四月は君の嘘」(新川直司)も、さわやか・切ない系ながら、根は熱いですしね。
そんなところに出てきたのが競技ダンスマンガ「ボールルームへようこそ」(竹内友)です。1巻を読んだ時点で「また別マガに熱いのがきたかー」くらいに思っていたんですよ。競技ダンスって熱いスポーツなんだ、と。
が、2巻を読んでガラッと印象が変わりました。これは……競技ダンス、エロい!!!
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